こんにちは。奈良のグラフィックデザイナーの福岡ひとみです。\(^▽^)/

ここ数年、わたしは「デザイナーは経営者の右腕にならなければ!」と常々考えてきて、実際そのように経営者の経営戦略の根本のところを理解し、それをエンドユーザーに伝えることを得意としているのですが。

最近見つけた経済産業省の記事から、「デザイン経営プロジェクト」のレポートというのがありまして、まあここにわたしが目指すデザインの世界がありましたので、ご紹介させていただきますね。

「デザイン経営」宣言
「デザイン経営」宣言

資料はこれとか、これですね。合わせてお読みください。長いですが、デザインを経営に活用するマインドと方法などが書かれています。

デザイン経営って?デザインの力をブランドの構築やイノベーションの創出に

デザインと経営は、大事なようで、大事さが理解されていない。しかしデザインのできることが時代に合っていてこれからさらに必要とされている技術であるということです。

奈良の女将のお酒「大和の露」ラベルデザイン
奈良の女将のお酒「大和の露」ラベルデザイン

デザイン経営とは、デザインの力をブランドの構築やイノベーションの創出に活用する経営手法です。その本質は、人(ユーザー)を中心に考えることで、根本的な課題を発見し、これまでの発想にとらわれない、それでいて実現可能な解決策を、柔軟に反復・改善を繰り返しながら生み出すことです。

(経済産業省HPより)

「デザイン経営」とは、デザインを企業価値向上のための重要な経営資源として活用する経営である。その必要条件は、

①経営チームにデザイン責任者がいること
②事業戦略構築の最上流からデザインが関与すること、である。

産業競争力とデザインを考える研究会報告書『「デザイン経営」宣言』について

つまり、デザイナーは、本気で経営者の右腕になるつもりで仕事に取り組み、デザインで解決できること、デザインで差別化できること、そしてイノベーションできることを考え実行していくことが必要、ということですね。

そして、経営者も、デザインで解決できることの理解を深めていただくことが大事になってきます。

社内にデザイン思考ができる人材を増やし経営を担う位置にすること、またはプロジェクトチームを作ること、また社外デザイナーとの連携ですね。

デザイナーはこれから先、デザインのちからで販路を広げたり売上を上げる力になったりということが今まで以上に求められています。 文字にすると今までも言われてきたことじゃんとなるけれど、これからはもっと具体的に身近になるはずです。

「デザイン経営」を実践するためには、上記2つの条件に加え、顧客の潜在ニーズの発見や、アジャイル型プロセスなどの複数の具体的な取り組みを一体的に実施することが望ましい。

「広義のデザイン」の範囲においてクリエイティブを発揮し始めても、ユーザーニーズを丁寧に把握し、製品・サービスをアジャイル開発していくことには時間がかかるため、すぐに業績があがるわけではない。

経済産業省の資料、「第4次産業革命におけるデザイン等のクリエイティブの重要性」

デザインは究極のタイムマネジメントである!

活版名刺グリーン
蛍光グリーンの活版名刺です。

なんでデザインと経営がいままで離れているかというと、経営は合理的、デザインは未知をクリエイトする能力であるから。

デザインが即売上に繋がるのは理想ですが、デザインとは投資でもあるので、考え、作り、PDCAしていくことでブランディングし、そしてイノベーションしていくことが理想ですね。

経営者にとって即売上に繋がるかどうか見えにくいデザインに投資することは怖くもありますが、これっていわゆる、、、

タイムマネジメントの概念で言うところの、「第2象限」であり、「緊急ではないが経営にとって大事な事柄」ですよね。

商品開発、集客の仕組み開発、売上の増大に繋がる大事な事柄。これが、これからはデザインのちからで解決していく、ということです。

デザインを「広義のデザイン」と理解している企業は、意匠やユーザーインターフェースといった「狭義のデザイン」と理解している企業よりも、営業利益の増加率が高いということが明らかになった。つまり、自社の製品・サービス開発において局所的な意匠の改善ではなく、ユーザー体験を念頭にその全体についてデザインしている企業の方が、営業利益が増える傾向が明らかになった。これは「広義のデザイン」を理解している企業は、例えばUXの改善により本質的なユーザーニーズに訴求できるため、価格以外の競争優位性を作り出すことが出来た結果と思われる。

経済産業省の資料「第4次産業革命におけるデザイン等のクリエイティブの重要性」

これからはその理解と必要性をもっとしっかりとデザイナー側も理解し、経営にとってなくてはならないと感じていただける、デザインの活用の見える化が必要となってくるわけですね。

デザインで他にない価値を作り出し、コミュニケーションする

美容室sora(ソラ)様のリクルート用の会社概要
美容室sora(ソラ)様のリクルート用の会社概要です。

過去のデータから儲かるシステムを作ることが経営であるとすれば、デザインはブランディングしイノベートしていかなくてはいけないので、それは、投資です。

これからは両者がタッグを組んで、差別化するためにクリエイトしていかないといけないのです。なぜなら、ものが溢れ、他と違うストーリーを表現できない会社は淘汰される運命だからです。(ちょっと大げさに言ってしまいました)

でもそのデザインも本当に広義にわたっていて、単にビジュアルデザインではなく「究極のコミュニケーション」。

企業の中にも、デザイナーのがわも、もっとここの価値必要性に気づいてもらいたいな〜と思います!日々、勉強、向上!!ですね\(^▽^)/